ボランティア団体PEACECAT ピースキャット

2020年3月

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人知れず生きて、亡くなる猫たち

人知れず生きて、亡くなる猫たち

 

よれよれのガリガリの猫をみかけました。

少しごはんをあげ、食べました。

疥癬のようだったので薬をもらいに行き、翌日飲ませようとしたら、もう顔もあげられない状況になっていました。

そのまま病院に連れていき点滴して入院させました。

検査結果はエイズ白血病陽性、疥癬、痩せてて脱水。ひどいものでした。

結局この子は朝亡くなってしまいました。

野良猫の過酷さをもっと世間に知ってほしいと強く感じました。

あなたたちが捨てた猫はこんな風になってしまった、あなたが見てみないふりしたからこうなってしまった。

そう呟いた瞬間でした。

 先日、SNSでマンションに張り出された内容の記事をみました。

「子猫がマンションに居ついたため、処分しました」と。

もちろん、猫がいることで糞尿の問題、餌やりさんのマナーが悪ければ置き餌をし異臭がするかもしれません。

コンクリートだらけで糞尿が土に還らず、人の衛星上よくはありません。

では、消せば済む問題でしょうか?

自分に関係のないことだから、感情のある生き物がどうなっても問題ないのでしょうか?

張り紙を見て「あぁ、そうなんだ」と当たり前に受け取れば、それを見ている子供たちもきっとその感覚が当たり前になるでしょう。

迷惑だから消せばいいのだと。

相手の気持ちを思いやることも立場を想像することも出来なくなります。

これは猫の問題だけではないのだと思います。人の未来の問題です。

野良猫はほとんど眠れていないのだと聞きました。多くの野良猫は5年と生きられません。

食べ物がなかったり病気だったり睡眠不足だったり、外の世界は猫にとって過酷です。

この子のように最後を看取れる子は僅か。

人知れず生きて亡くなっていく子たちに少しでも安らげる場所を。空腹で苦しまず、お腹いっぱい食べさせてあげたい。

そんな子達を減らしたい。

この記事を見ている皆さんが実働でなくても、少しでも気に留めていただけたら嬉しいです。

 

 

福岡市TNR【地域猫】

福岡市TNR【地域猫】

 

福岡市近郊にある住宅地で去年の春頃から継続して地域猫の不妊手術を進めています。

 

餌やりをしている外猫は不妊去勢手術を済ませておかないと野良猫が増え続けます。

ですが餌やりをされている方が忙しかったり病院の予約がなかなか取れなかったりなど手術が先延ばしになってしまっているうちに猫はあっという間に妊娠してしまうんです。

 

今回のケースでは餌やりさんの希望もあって妊娠中の母猫の出産・離乳を待ってからその母猫の不妊手術を終えました。

そして生まれた4匹の子猫が約6か月後、手術できる歳になったら、その子猫たちの不妊手術もすべて行うことにしました。

猫たちを見守りつつ増えすぎてしまわないように地域の人同士が声をかけ合いながら協力しています。

 

 

 

黒っぽい子猫はよそから最近迷い込んできたのですが、特定の人には近寄ってきて、

と〜っても人懐こく甘えてきて、可愛いです♪

 

ツンデレミケちゃん【譲渡済】

ツンデレミケちゃん【譲渡済】

 

運営メンバーが焼き鳥の屋台を見上げてる小柄なミケのねこに出会いました。

その子はしっぽを上げてにゃあにゃあと近づいてくるんですが、近づいたら猫パンチ!

最初の印象はとても触れそうな感じでもなく、でも走って追いかけてくる…

遠くにいても姿が見えると走ってくるため車にひかれそうで怖くて、心配していました。

 

 

捕獲を考えていた所、みるみるお腹が大きくなり、ミケはすでに妊娠していました。

お腹の子を産ませるべきか、おろすべきか。

運営の中でも意見が割れる問題です。

ですが、仕事をしながら地域猫のお世話活動しており、家にはすでにたくさんの子を抱えています。

子猫のお世話をする時間も譲渡するまでの経済的余裕もありません。

ミルクボランティアさんも手いっぱいです。

保護したメンバーは辛い決断をしました。

猫に不妊去勢手術さえしていれば、捨てたり逃したりしなければ、こんな不幸な猫を増やさずにすむんです。

ミケには温かい寝床に美味しいご飯も食べて幸せになってほしい。リリースせずに里親募集をすることになりました。

 

他の子たちもいるためミケはケージに入り、別の部屋で過ごしました。他の猫や人に慣れさせるためケージに入れた状態で対面してみても唸り威嚇しまくり・・・しかし保護したメンバーには物凄くあまえん坊。膝にのってきたり、ずっとついてきたりします。

とにかくまだ遊びたい盛り、とても元気です。兄弟がいなかったのか遊び方も容赦なく、手は噛み傷、引っかき傷だらけでした。

 

 

他の人を見ただけで唸るため譲渡会は厳しい。

たとえ譲渡したところで、加減がわからず、譲渡先では凶暴に見えるかもしれない。もしかすると飼えないと返されるかもしれない。

そうなるとミケが辛くなるのではないか・・・。

里親探しを諦めかけていました。

 

するとネットで掲載していた募集に応募がありました。

「今暮している猫ちゃんが甘えるタイプではないので甘えてくれる猫ちゃんも迎えたい」と。

保護したメンバーはすぐに会いに行き、ミケのことを隠さずお話ししました。

応募してくださったご家族はすべて受け入れてくださり、トライアル開始。

訪問時は恐ろしく唸っていたものの、途中から抱っこできるようになり良い雰囲気に。

奥様も専業主婦でお家にいる時間が長く、寂しがり屋なミケには幸せな環境でした。

幸せそうなミケの写真。

 

 

 

 

先住猫さんともバランスよく生活できているようです。

保護メンバーが諦めずに向き合ってくれたおかげで本当に素敵なご家族と出会えました。

 

そして、受け入れてくださった心優しいご家族にも感謝です。

ミケ、温かい家族と末永くお幸せに。